ある雨の降る日でした。

得意先の管理会社から電話がありました

「安否確認お願いします。2件あります。集合住宅の同じ棟です。」


僕はあらゆる事態を想定して全ての解錠工具を車に積み現場に向かいました。

現場に着くと管理会社、警察、親族と思われる方、自治会の方などたくさんの方々がいらっしゃいました。



・・・



1件目 
僕は管理会社と警察の許可を得て解錠しました。

扉を開けると中はものすごく暗く、玄関近くは日用のもので溢れてかなり荒れていました。
死臭はしていなかったので恐らく中に人はいないか、もしくは亡くなられてからかなりの時間が経っているのだろうと思いました。

警察の方がその部屋の住人の名前を呼びながら中に入って行こうとしたときでした。
玄関から1歩入ったくらいで突然警察の方の動きが止まり
「・・・亡くなられております・・・」
と言いました。

僕は何がなんだかわからずに警察の方が見ている視線の先を見ました。
言われなければ 人 だとわからないほどの悲惨な御遺体でした。

悲鳴と怒号が飛び交っていました。



2件目
1件目が少し落ち着いてきたときに管理会社の方が
「次、お願いします」
と言ってきました。

僕は警察の方と管理会社の方と自治会の方の後についていきました。

解錠の許可を得て扉の前に立ち解錠を試みているとどなたかの
「ひょっとして部屋の中におらんかも知れんなあ・・」
との声が聞こえてきました。

続いて
「ジャンプ(夜逃げ)しとるんとちゃうか?」
と別の人がいっておりました。
恐らく楽観的にこの部屋の人の生存に一縷の望みを託していたのでしょう。

僕は黙って解錠していればよかったかもしれませんでしたが
「・・・恐らく・・・もうすでに・・・亡くなられて・・・」
と言いました。

「なんでそんなんわかるの?」
との問に
「かすかに死東芝 冷氣機臭が・・・」
と答えると同時くらいにカギが開きました。

警察の方が部屋窗口式冷氣機比較の中に入って行きました。

「・・・亡くなられ窗口式冷氣機比較 ております、至急・・・」

と無線で連絡をとっておりました。